手続きいらず、直接客室へ 邦企画開発・OCN ホテル管理システム


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「サイトコロコロ」を提供する邦企画開発の當山邦貴社長(左)とOCNの大熊茂隆社長=4日、那覇市泉崎の琉球新報社

 アパートメントホテル「COZY STAY」を運営する邦企画開発(那覇市、當山邦貴社長)が、沖縄ケーブルネットワーク(OCN、那覇市、大熊茂隆社長)と連携して提供するホテル管理システム「サイトコロコロ」の利用が好調だ。部屋の電子錠の暗証番号をメールで送信できるため宿泊者はフロントで手続きする必要がなく、ホテル側の省人化につなげている。邦企画開発の自社ホテル以外にもシステムの販売を始めており、全国5千室への導入を目標にする。

 OCNはスマートフォンなどでドアを開閉できる住宅用の「スマートロック管理システム」を提供しており、このシステムをホテルの部屋のドアに応用した電子錠の仕組みを連携して開発した。

 宿泊者はメールで電子錠の暗証番号やインターネット上で解錠できるURLを受け取り、フロントを介さずチェックイン、チェックアウトする。暗証番号は宿泊者ごとにランダムに設定され、チェックアウト後は使えなくなる。

 ホテル側はフロントでのチェックイン手続きや鍵の受け渡し、料金の支払いなどの業務が自動化でき、當山社長は「ホテル運営を効率化し、働き方改革にもつながるシステムになっている」と述べた。

 同システムは国内外の宿泊予約サイトやホテルの自社サイトと連動させることが可能で、宿泊者が予約サイトで入力した情報をシステム上に自動で取り込める。予約情報とチェックアウトの情報などから、清掃の優先度が分かる清掃管理表を自動作成する仕組みも取り入れている。

 2017年の運用開始以降、今年9月30日現在で自社ホテル13施設を含む県内20施設、350室で導入されている。県外からも問い合わせがあるといい、當山社長は「20年中にシステムの販売を含めて全国5千室への導入を目指したい」と目標を語った。サイトコロコロの問い合わせは邦企画開発(電話)098(988)1592。