玉城デニー知事と記者団の主なやりとりは次の通り。
―就任から1年に点数を付けるとしたら何点か。
「評価は県民に任せるしかない。考えながら走っており、自分で点数を付ける状況に至っていない。100点、200点を目指すことに努めるべきだ」
―名護市辺野古の新基地建設問題について政府の姿勢をどう思うか。対話による解決の道筋は。
「20年以上も前の計画である辺野古移設に政府が固執しているという問題がある。地元住民の頭越しに進める公共事業があってもいいのか。政治の怠慢だ。日米政府による特別行動委員会(SACO、サコ)に沖縄を加えたSACWO(サコワ)が必要だ」
―対話に応じさせるためにどうするか。
「政府に対話の姿勢を求める一方、国民にも対話が最も重要だと伝え、問題を自分ごととして考えてもらう。一人一人が主権者として参画すれば、対話に応じない政府に『国民は納得しない』と気付かせることができる」
―翁長雄志前知事と比べて自身の持ち味は何か。
「生まれ育った環境や家庭が私のキャラクターをつくっている。そこに会社員としてタレントとして政治家として外からの影響が注ぎ込まれてきた。役所の壁、役所の感覚を乗り越えたい。外から来た県庁の代表者として外の空気を注ぎ入れる。一庶民として生活の中で見えてくることを県庁に持ち込みたい」
―自立型経済の構築に向けてどう取り組むか。
「アジアの成長率やダイナミズムを取り込むことで県経済が伸びている。沖縄が収納する国税は3千億円規模の沖縄関係予算と同額だ。成長につながっている。国の補助も税金の猶予性も付けてもらい、結果的に県内企業が力を付ける。中小零細企業が成長の実感を持てることが重要だ」