キングス開幕黒星 追い上げも届かない…課題は?


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 プロバスケットボールBリーグの琉球ゴールデンキングスは5日、ホーム沖縄市体育館で2019―20シーズンの開幕戦を迎え、シーホース三河に61―71で敗れた。終盤に強度を上げた守備で激しく追い上げたが、勝利には届かなかった。前半はキングスのシュートがなかなか決まらず、三河の15点リードで折り返した。後半はルーズボールへの執着心や守備の強度を上げたキングスがリバウンドを支配し、猛追を見せる。第4クオーターの終盤で5点差まで縮めたが、最後は個々の能力が高い三河の個人技に屈した。開幕第2戦は6日午後2時5分から、同体育館でシーホース三河と行う。

琉球―三河 第2Q、リバウンドからシュートを決めるキングスのジョシュ・スコット=5日、沖縄市体育館(ジャン松元撮影)

 51本対35本。キングスはリバウンドの本数で相手を16本上回りながら、チームオフェンスの完成度が低く、開幕戦を勝利で飾れなかった。攻撃型チームの三河を71点に抑えながらの黒星に、佐々宜央HCは「三河をこの点数に抑えるのはなかなか難しい。勝つチャンスを逃してしまった」と悔しさをにじませた。

 前半で最大21点差を付けられたキングスだったが、後半は田代直希主将や新加入の福田真生を先頭にルーズボールへの執着心を高めた。攻撃回数が飛躍的に伸び、試合時間残り4分を切って一時5点差に。田代は「いい時間帯も多く、自信を持っていい」と守備に好感触を得た様子だった。

 インサイドでは、昨季得点王のダバンテ・ガードナーに132キロの巨体を駆使され押し込まれたが、ジョシュ・スコットとジャック・クーリーが体を張ってゴールを死守。昨季の大けがから復帰し、チーム最長の30分出場したスコットは「いかにタフに打たせるかを意識した。(ガードナーを21得点を抑えたのは)合格点に近い」と胸を張った。

 次戦に向け、課題は明確だ。「パスがあまり回らなかった。リバウンドを攻撃につなげられていない」と佐々HC。田代も「フォーメーションのミスや、ミスマッチを突けずにシュートで終われないこともあった。集中を切らさないことが大事」と攻撃面の修正を誓った。

(長嶺真輝)