キングス今季初勝利 パス、速攻で持ち味発揮 Bリーグ第2戦


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琉球―三河 第4Q ディフェンスをかわし、レイアップシュートを決めるキングス新加入の小野寺祥太 =6日、沖縄市体育館(ジャン松元撮影)

 プロバスケットボールBリーグ1部の琉球ゴールデンキングスは6日、ホーム沖縄市体育館でシーホース三河と今季第2戦を行い、80―76で勝利した。序盤からリードを許したキングスだったが、第4クオーター(Q)終盤の土壇場で逆転に成功し、逃げ切った。三河に開幕戦で負けた雪辱を果たし、通算成績は1勝1敗となった。次戦は12日午後4時5分から、大阪府のおおきにアリーナ舞洲で大阪エヴェッサと対戦する。

◆めっちゃうれしい

 キングスの佐々宜央HCの話 (今季初勝利は)めっちゃうれしい。三河は簡単に勝てる相手じゃない。2試合続けて70点台に抑えられたことは良かった。攻撃は石崎がよくゲームをコントロールしてくれた。ハードにやりながら、賢く、ゲーム巧者として戦う力を身に付けたい。

◆2連勝難しい

 三河の鈴木貴美一HCの話 いい守備をしてるのにリバウンドを取られてしまっていた。相手のタフな守備に対してもしっかりパスをつながないと、簡単なターンオーバーになる。ただ沖縄は守備をしっかりしてくるチームなので、2連勝は難しい。しっかり切り替えて、次戦は自分たちのバスケをしたい。

◆パス、速攻で持ち味発揮

 「パス離れをもっと早くしたい」。佐々宜央HCが掲げる理想のチームオフェンスの形を土壇場で体現し、試合をひっくり返した。

 第4Q残り4分を切り、70―70で同点の場面。ゴール下近くでボールを受けたジョシュ・スコットが、相手の守備が中に収縮すると見るや、すかさずアウトサイドの並里成へパス。さらに右サイドの小野寺祥太へ素早くつなぎ、フリーで3点弾を沈めてこの試合初めてのリードを奪った。

 前日の第1戦から個人技に頼る場面や、思い切りの悪いシュートが目立っていたキングス。田代直希主将は「いい時はチーム全員が動いてパスが回る。後半のバスケは自信になった」と円滑な連携にうなずいた。

 持ち味である堅守速攻も随所で発揮した。けん引したのは今季新加入の小野寺だ。前から激しくプレッシャーをかけ、速攻からの得点を連発。勝負所の後半だけで11得点、2スチールと活躍し「守備からいい流れをつくっていこうとした。今後もどんどん走りたい」と意欲を見せた。

 強豪三河から今季初白星を挙げたキングスだが、シーズンはまだ始まったばかり。短いプレー時間で攻守に躍動した岸本隆一は「まだ危機感しかない。こういうプレーをいかに続けられるかが、優勝に近づく一番のキーになる」と気を引き締めた。
 (長嶺真輝)


▽Bリーグ1部(沖縄市体育館、3330人)

<strong>琉球</strong>(1勝1敗)
 <strong>80―76</strong>(16―23,14―19,25―17,25―17)
<strong>三河</strong>(1勝1敗)