同席職員は受託業務担当せず 知事会食問題 県、内容精査へ


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 玉城デニー知事が「万国津梁(しんりょう)会議」の設置支援業務を受託した事業者と正式な契約を結ぶ前日に会食していた問題に関し、県知事公室は8日、同席していた職員への聞き取り内容を書面にまとめて総務部へ提出した。当該職員が事業者に関わる業務を担当していないことなどを報告した。

 県によると、当該職員は、会食に出席した事業者が玉城知事の全国キャラバンを受託しているシンクタンク「新外交イニシアティブ」(ND)の理事だということも知らなかったという。当該職員がキャラバン事業に着手したのは6月以降で、会食時には別の職員が担当していた。

 キャラバン事業の予算執行伺いの文書に会食に同席した職員が押印していたのは、体裁上誤りがないか班内で確認した際に押印したためだという。その文書は業者の公募前の4月19日付で、NDの名称は記載されていない。業者選定後、契約のために作成された支出負担行為書にはNDの名称が載っているが、会食に参加した職員の押印はない。

 報告書を受け取った総務部は今後、内容を精査して倫理規定に抵触することがあるかどうか判断する。9日にも会食に出席した県職員への聴取を求めていた県議会の沖縄・自民に対し、内容を報告する予定。