58年前の大綱引に感慨 那覇で戦後初 若狭で上映会


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
「うみそら上映会」で上映された戦後初の那覇大綱引の映像=11日夜、若狭海浜公園

 1961年、旧那覇市で戦後初めて行われた若狭大通りでの大綱引とみられる映像が11日夜、若狭海浜公園で上映された。綱引は10・10空襲を思い出し復興への士気を高めようと開催された。上映会には多くの市民らが訪れ、当時の人々の熱い思いに触れた。

 61年の映像は、若狭公民館主催の「うみそら上映会」で71年の那覇大綱挽の映像などと共に上映された。旗頭の製作風景や群衆が感慨深そうに綱引を見る様子などを収めている。

 当時、自宅の2階ベランダから綱引を見ていたという金城総雄(いさお)さん(71)は「知らない人も私の家のベランダに上がって見ていた」と振り返り、「貴重な映像を残してくれたことに大感謝だ」と話した。

 20年前に同市辻の旗頭復活に関わった嘉手納一彦さん(56)は「(61年や71年に旗頭を作った)先輩たちも同じ思いだったんだなと感じた」と話した。