玉城知事 ワシントン到着 米議会関係者と面会へ 


この記事を書いた人 Avatar photo 米倉 外昭

 【ワシントンで松堂秀樹】訪米中の玉城デニー沖縄県知事が17日午後(現地時間16日未明)、首都ワシントンに到着した。現地時間の16日は終日、米連邦議会の関係者らと面会し、上下両院で協議している2020会計年度の国防権限法案の文言に、上院が提案している「在沖米軍再編の再調査」を盛り込むよう要請する考えだ。

 玉城知事は14日の訪米出発に際して那覇空港で開かれた激励集会で「在沖米軍再編の見直しが上院案に盛り込まれており、このタイミングでしっかりと(再検討を義務付けることを)訴えていきたい」と抱負を語った。上下両院の軍事委員会の委員らに、今年2月の県民投票で示された米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設に反対する民意を明確に伝え、計画見直しを訴える構えだ。

 国防権限法の上院案には「在沖米軍などの展開計画を再調査すべきだ」との要求が盛り込まれたが、下院案に沖縄への記述はない。両院は協議を開始しており、11月中旬ごろに最終案をまとめる方針。上下両院で一本化した後、大統領が署名して成立する。

 面談する議員は非公表で、同行記者団に会談の取材は許可されておらず、影響力のある議員と面会できるかは不透明。同行筋によると、県は過去の知事訪米で議員との面談の際、面談前に議員事務所に報道機関が内容などを問い合わせたことで面談が中止された事例があることから、今回は非公表にしたという。

 玉城知事の訪米は就任以降2回目で、20日に帰国する予定。