県内地価で講演 現状と動向分析 県不動産鑑定士協会


社会
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濱元毅氏

 県不動産鑑定士協会(高平光一会長)は10日、2019年度土地月間記念講演会を県庁で開いた。県地価調査の代表幹事を務める不動産鑑定士の濱元毅氏が講演し、県内地価が上昇し続けている要因などを説明した。

 濱元氏は今年7月1日時点の県内基準地価について、住宅地や商業地など全用途の平均変動率が前年比プラス7・9%となったことを紹介。6年連続の上昇で、上昇率は2年連続全国1位だったとして「沖縄の地価上昇度合いは、全国と比べてもかなり突出している」と指摘した。

 要因として(1)県経済の好調さ(2)人口増加(3)低金利による資金供給状況の良さ(4)公共インフラと大型商業施設の集積(5)離島県であることによる土地の代替地の不足―などを挙げた。

 今後の動向は「経済状況や観光の好調さは続いているが、米中貿易摩擦の影響など不透明な部分も出てきている。金融機関の資金供給も一部厳しくなっているとの話もある。すぐに折れ曲がることは考えにくいが、注視する必要がある」と述べた。