民営化に店主疑問も 公設市場衣料雑貨部 那覇市説明に


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那覇市が今後の在り方について検討している牧志公設市場の衣料部=5月23日、那覇市

 那覇市の牧志公設市場衣料部・雑貨部を民営化するよう市の諮問機関が答申した件で、市の担当者らが16日、両部の事業者に答申内容を説明した。雑貨部の事業者からは「市の方針を早く決めてほしい」という声や公設での継続を求める声などが上がった。

 市側は「(民営化の)方針が大きく変わることはないと思うが、事業者、地権者の意見も聞かないといけない。年度内には市の方針を決めないといけない」との認識を示した。

 市が第一牧志公設市場を公設公営で建て替える一方、衣料部・雑貨部を民営化することへの疑問も出た。市側は「第一牧志公設市場は集客力があり、なくなると中心市街地への影響が大きい。最初は民設民営で考えていたが話が進まなかった。老朽化ですぐに決めないといけない状況で、公設公営でスタートしたが、将来は公設民営を考えている」と説明した。

 ある店主は「(民営化によって)これまでの家賃以上の負担が増えたら厳しい」と訴えた。化粧品店を営む国吉典子さんは観光客を取り込む施設への転換が提言されたことに「県民が来る店を残す気はないのか」と疑問を呈した。