沖縄県内企業34%が来春新卒採用予定 経験者採用は40% 海邦総研調査


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 海邦総研(新崎勝彦社長)は17日、県内企業の新規学卒者採用動向の調査結果を発表した。回答した351社のうち、2020年4月に新規学卒者の採用を予定している企業は120社(34・2%)だった。前回調査より3・4ポイント低下したものの、中途採用やパート社員の雇用も進められており、海邦総研は「企業の採用意欲は高い」と見ている。

 業種別では情報通信業が58・8%、建設業が49・1%だった。採用を予定している理由として「人手不足のため」が74・2%と最多。「将来のリーダー・コア人材を獲得するため」が46・7%、「年齢など人員構成の適正化のため」が45・8%となった。初任給額は40%が「19年並みを予定」と回答し、29・2%が「上げる予定」と答えた。「減らす予定」と回答した企業はなかった。採用数を増やす予定が45%、19年並みの予定が34・2%、減らす予定が4・2%となった。

 20年度に新卒者の採用予定がないと答えた142社の理由は、新卒ではなく中途で経験者などを採用すると答えた企業が40・8%と最多だった。海邦総研は「新卒者の育成には労力がかかることもあり、特に中小企業などでは中途採用で即戦力を求める動きがある」と指摘した。

 19年4月に新卒者を採用したのは24・5%、4月~9月の間に中途で正社員を採用したのは48・7%。

 調査は県内に本社がある1997社を対象に実施した。有効回収数は351社で、有効回答率は17・6%だった。