効果的に情報発信するには… 大学内に電子掲示板 ゼミ3年生が企画、広告営業も


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 沖縄国際大学産業情報学部企業システム学科の宮森正樹教授ゼミの3年生が、学習の一環でデジタルサイネージ(電子掲示板)を学内に設置し、学生向けに企業CMや学校からのお知らせを流す取り組みを実施している。掲示板設置に向けた学内調整や、広告出稿企業への営業などを学生が担当した。

「大学からのお知らせ」が表示された電子掲示板を紹介する(左から)儀間登夢さん、大城健人さん、上原なつさん=7日、宜野湾市の沖縄国際大学

 大学から設置許可を得るために、400人以上の学生にアンケートを実施した。大学からの連絡事項を掲載するウェブサイトの認知度が高くないことを調べ、学生の利用が多い棟に電子掲示板を設置する有効性などを説明して許可を得た。

 電子掲示板は、広告代理店に就職したゼミOBの協力を得てレンタルした。求人情報誌「アグレ」を発行する求人おきなわや、ウエディング事業の千代田ブライダルハウスなど県内5社から広告出稿の協力を得て経費をまかなった。

 学生らは企業への企画趣旨の説明などを独自で実施した。掲示板の設置場所を通る1日当たりの学生数などを調査し、広告効果を説明した。 求人おきなわは学生向けアルバイトの募集、千代田ブライダルハウスは成人式や卒業式の衣装レンタル事業などに取り組んでおり、学生向けの広告に一定の効果があると判断してもらったという。

 同ゼミの大城健人さん(20)は「丁寧に企画の意図を伝え、理解してもらうことで協力を得られた」と語る。

 上原なつさん(21)は「相手が広告で何を伝えたいかを理解することが大切だと感じた」と感想を話した。

 儀間登夢さん(23)は「大学との調整も大変だった。学生同士で役割分担し、連携して取り組むことで実現できた」と述べた。

 電子掲示板の設置期間は11月末までの2カ月を予定している。学生らは今後も企業への営業活動を続ける予定。期間終了後は再度アンケートを取って、企業CMの認知度がどの程度広がったかなどを調査する。