キングス接戦制す 秋田に78―71 連係強化、飛躍の鍵 乱れた守備、立て直す Bリーグ第6戦


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 プロバスケットボールBリーグ1部の琉球ゴールデンキングスは20日、沖縄市体育館で秋田ノーザンハピネッツ(東地区)と今季第6戦を行い、78―71で勝利した。第4クオーター(Q)に一時逆転を許したが、個人技による得点と粘りの守備で勝ちきった。通算成績は3勝3敗。次戦は23日午後7時15分から、滋賀県のウカルちゃんアリーナで滋賀レイクスターズと対戦する。

 秋田の7連続得点で4点差に詰め寄られた第4Qの残り7分41秒。キングスは守備の連係の乱れから早々にチームファウル5つを犯し、完全に流れを失う。ここで、佐々宜央HCが声を張り上げて選手5人をコート隅に集めた。「もっとスマートにプレーしよう。一度(守備で)ゾーンを使う」

 守りから流れを変え、落ち着きを取り戻したキングス。残り7分を切って一時逆転を許すも、並里成の外角シュートや石崎巧のドライブなど積極的な攻めで着実に加点し、勝ち切った。

 ハードさに欠けるプレーで前日の試合を落とし、試合前に佐々HCから「もっとコミュニケーションを取ろう」と指示されて臨んだ一戦。試合中、キングスは選手5人で集まる場面が目立った。「今、試合で何が起きてるかを確認し『もっとボックスアウトをしよう』とか話し合っていた」と振り返る並里。「これを毎試合続けないといけない」と気を引き締める。

 意思疎通の効果もあり、前日から一転、リバウンド数で相手を上回り、パス回りが改善してターンオーバーも一桁台に減った。

 18得点、リバウンド9本と体を張ったジャック・クーリーは「このチームはリバウンドが取れないと勝つチャンスがない。仲間が自分を信じてくれたので、アグレッシブにプレーができた」とチームの結束に手応えを語った。
 (長嶺真輝)


▽Bリーグ1部(沖縄市体育館、3301人)

キングス(3勝3敗)
78―71(18―15,19―19,23―15,18―22)
秋田(3勝3敗)

 【評】前日の試合からリバウンドに対する執着心やパス回しの部分で相手に適応したキングスが、第3Qで抜け出す。第4Qはキングスが早々にチームファウル5つを犯すと、7分を切って秋田が逆転に成功。しかし、そこからキングスが個人技による得点や堅守でじりじりと引き離し、1戦目の雪辱を果たした。

◆意思疎通少ない

 佐々宜央HC(キングス)の話 4Qでインサイドを押されたらきつかったが、あまり攻めてこなかった。自分たちが耐えたという感じではない。選手同士のコミュニケーションが少な過ぎるので、もっと成長してほしい。メンタルの上げ下げが出ないようにしたい。

◆後半の1対1課題

 前田顕蔵HC(秋田)の話 後半に1対1で打破される場面が目立ったのは課題。第4Qで追い付いたのは成長を感じたが、逆転までいけないのは、まだまだ成長しないといけない。最後で急いでしまい、状況判断が甘かった。切り替えて次の準備をしたい。