沖縄県内完工高14.2%増 民間けん引で過去最高 18年度建設業ランキング


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 東京商工リサーチ沖縄支店は21日、沖縄県内建設業の2018年度完成工事高ランキング(年間10億円以上、2018年4月~19年3月期)を発表した。ランク入り企業は前年度比16.1%(31社)増の223社で、完工高総額は同14.2%(679億1100万円)増の5450億200万円となり、ともに過去最高を更新した。ホテルや商業施設など大型の民間工事が建設業全体をけん引した。

 県内では建設コストの増加を背景にアパートなどの建設は鈍化しているが、リゾートホテルや総合病院など大型工事は堅調なことから、ランク入り企業数と完工高総額が前年度を上回った。

 同支店は「県内の建設業は右肩上がりに成長している。ホテルやマンションなどの民間工事は引き続き好調で19年度も伸びるはずだ」と分析する。

 一方で那覇空港の第2滑走路建設や沖縄都市モノレールの延長など、大型の公共工事が完了することなどから「20年度以降は減少に転じる可能性もある」と指摘した。

 完工高ランクの首位は1985年の集計開始から34年連続で国場組となった。上位10社の完工高合計は1434億6千万円で、前年度を8.2%(108億7500万円)上回った。

 完工高総額に占める上位10社の割合は26.3%だった。

 ランキング入りした223社のうち、増収企業は151社で全体の67.7%を占めた。減収企業は72社だった。