キングス、大接戦制す 滋賀に78―76 アウェー戦で勝利に導いたものは… Bリーグ第7戦


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 プロバスケットボールBリーグ1部の琉球ゴールデンキングスは23日、滋賀県のウカルちゃんアリーナで滋賀レイクスターズ(西地区)と今季第7戦を行い、78―76で接戦を制した。今季初めて、アウェー戦での勝利と連勝を飾った。通算成績は4勝3敗。試合はお互い外角シュートの確率が高く、最後の最後までもつれる展開。第4クオーター(Q)残り1秒、同点の場面で、並里成が外したフリースローをジャック・クーリーが直接リングにねじ込み、勝負を決めた。次節は26、27の両日、三遠ネオフェニックスと沖縄市体育館で対戦する。 (観客2172人)

◇クーリーが劇的タップ

 同点で迎えた第4Q残り1秒。キングスは並里成がフリースローを獲得したが、2本ともリング手前ではじかれる。延長突入かと思われたが、救世主が現れた。今季加入したセンターのジャック・クーリーだ。

 体重112キロの巨体を揺らして左サイドからゴール下に飛び込み、外れたボールを右手1本でタップ。ボードに当たってゴールに吸い込まれ、逆転を繰り返す熱戦に終止符を打った。両手を突き上げてほえるクーリーに、体をぶつけて喜びを爆発させる選手たち。

 「自分が入れなかったら、彼(並里)は気持ち良く試合を終われなかったと思う。思い切りゴールに飛び込んだ」。仲間のミスをカバーする愛情たっぷりのプレーが、キングスに勝利を呼び込んだ。

 試合は第1Qだけで滋賀が3点弾を6本決め、流れをつかんだが、キングスも負けじと3点弾や粘り強い守備で応戦。終盤まで一進一退の攻防を続けた。「難しい試合だったが、選手が我慢してくれたのが良かった」と佐々宜央HC。劇的な勝利に「シーズン長いので、楽しみながら戦っていく」と興奮気味に話した。

 「仲間に支えられ、最後は仕事ができてよかった」と謙虚に語るクーリーは、次戦に向け「キングスらしくハードにプレーすれば、試合は僕らの展開になる」と気を引き締めた。


琉球(4勝3敗)
78―76(15―24,21―14,19―18,23―20)
滋賀(2勝6敗)

 佐々宜央HC(キングス)の話 序盤は滋賀が得意とする3点弾にやられたが、選手がよく我慢してやってくれた。新しいチームでまだアウェー戦で勝てていなかったので、これを自信にしたい。泥臭く、一試合でも多く勝っていきたい。