花織、かすり、紅型の融合! 新たな手法で商品化へ 染色工房konkon


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染めと折りの技法を合わせた作品を披露した染色工房konkonの泉佳那さん(左)と大濱真子さん=26日、那覇市奥武山の県立武道館

 染めと織りを融合させた商品開発を目指して、4月に「染色工房konkon」を立ち上げた泉佳那さん(24)と大濱真子さん(24)が、沖縄の産業まつりで作品を披露している。

 デザインの位置や形を入念に話し合い、大濱さんが手織りで花織やかすりを施した布に、泉さんが型を使って染めていく手法で作品を仕上げていく。産業まつりでは花織、かすり、紅型の3つの技法を取り入れた作品を展示した。

 あじさいをモチーフにした作品「紫陽花(あじさい)の咲く頃」では、花織で花の立体感を出し、紅型で花びらを表現した。通常、紅型は機械で折られた布を使って染めることが多く、手織りの布への染めは色にムラがでるなど難しさもあるが、試行錯誤を重ねている。

 2人は首里高染色デザイン科を卒業後、泉さんは県立芸術大、大濱さんは京都の大学に進学した。2017年に県立芸大の大学院に同時に入学したのを機に、今年3月の卒業後に共同で活動を始めた。

 泉さんは「染めと織りを合わせた作品はあまりないので、2人でやれば面白いものができると思った」と話す。

 昨年7月から県工芸振興センターの工芸価値創造塾の5期生として、自己プロデュースやマーケティングなどを学んできた。

 大濱さんは「身近で身に付けられるような商品を作っていきたい」と意気込んだ。