亜熱帯バイオマス利用研究センター(宜野湾市、上野正実理事長)は、防風林として南大東村などに多く生息する樹木「テリハボク」の実から搾った油を利用した化粧品「TERIHA」を開発し、沖縄の産業まつりで試験販売を始めた。オイルとクリームの2種類があり、髪や肌など全身に使うことができる。
テリハボクの実から取れる油にはオリーブオイルの20倍の抗酸化力があるというが活用事例は少ない。海外でシャンプーや美容オイルなどの商品が開発されていることに着目し、一昨年から商品開発に取り組んだ。
同センターの調査では、南大東島にはテリハボクが13万4千本生えており、商品化できるオイルの量が十分にあると見込んだ。今後は石けんの製品化も予定している。
将来的には、南大東村に油を搾る設備をつくり、地元の事業者を探して技術提供したい考え。
価格はオイルが税込み4950円、クリームが同3850円。
上野理事長は「南大東島の地域産業として成立させたい」と意気込んだ。