FC琉球、大宮に惨敗 守備の隙間突かれ失点 J2第38節


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 サッカー明治安田J2の第38節、FC琉球は27日、沖縄市のタピック県総ひやごんスタジアムで大宮アルディージャと対戦し、2―3で敗れた。通算成績は11勝10分け17敗で勝ち点は43のまま。順位は15位。

 次戦は11月3日午後4時から、山口県の維新みらいふスタジアムでレノファ山口と対戦する。

執念のプレーも上位との差は終盤に

琉球―大宮 後半、激しくボールを奪い合うFC琉球の山田寛人=27日、沖縄市のタピック県総ひやごんスタジアム(ジャン松元撮影)

 J1昇格争いを続ける大宮から先制点を奪い、逆転されても追いつくなど執念のサッカーを繰り広げた。だが上位チームとの差は最終盤に表れ、守備の隙間を突かれ失点。急な大雨でピッチがぬかるむ中、選手たちは最後まで全力でピッチを走り回っていた。

 試合開始後すぐに、直接FKを上里一将が決めて先制した。トライアングルをつくってワンツーパスをつなごうとするが、前線からボールを奪う大宮のハイプレスに攻めあぐねた。前半で2得点を許し、一気に形勢が逆転する。

 後半にシステムを変更した大宮のプレスがやや弱まったところに、左サイドから河合秀人がドリブルで切り込む。河合のクロスを、山田寛人が体全体で流し込み同点に追いつく。その後も大宮は堅守速攻、琉球はポゼッション重視のスタイルを貫き、主導権は激しく入れ替わった。

 2点目を決めた山田は「非常に悔しい」と唇をかんだ。上里主将は「選手それぞれが琉球に来た意味を考えないといけない。人生を懸けるつもりでプレーしてほしい。残りの試合は全部勝つ」と覚悟を示した。
 (喜屋武研伍)


(2)タピスタ(1勝1敗)
琉球 11勝10分け17敗(43)
 2―3(1―2,1―1)
大宮 18勝    12分け7敗(66)
▽得点者 【琉】 上里(4)山田(2)【宮】 ファンマ(12)茨田(4)シモビッチ(8)
▽観客 8002人

 【評】開始すぐに上里一将が直接FKで先制するものの、大宮のハイプレスに攻撃をうまくつなげられない。サイドを起点に攻め入られ、18分に同点、43分に逆転される。後半3分、河合秀人のクロスを山田寛人が流し込み追いつくが、最終盤に勝ち越しを許し、惜敗した。

◆攻める姿勢出た

 樋口靖洋監督(琉球)の話 力のある大宮に対して主体的にプレーしようとしたが、予想以上に強いものがあった。同点では終わりたくなくて、攻め勝つために交代カードを使った。敗れたのは残念だが、選手には攻める姿勢が表れていた。次の試合は今季のベストゲームにしたい。