南滑走路再開で騒音2倍に 嘉手納基地で2本運用で激化 北谷町砂辺で1日193回、会話不可能な騒音も15回


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 【中部】米軍嘉手納基地の南側滑走路が7日に運用を再開し、南北2本の滑走路が常時運用されるようになったため、同基地を発着する米軍機から発生する1日当たりの平均騒音発生数(70デシベル以上)が、滑走路1本時に比べ各測定地で約1・5~2倍に上っていることが28日、分かった。特に発生回数が際立つ北谷町砂辺では、8月の1日平均が46・3回、9月は41・5回だったのに対し、運用再開後の7~27日にかけては79・1回に達した。

 砂辺で1日の騒音回数が最も多かったのは9日の193回。同日は、会話がほぼ不可能で「カラオケ店の店内」に例えられる90デシベル以上の騒音も15回発生した。次いで8日の158回、7日の154回と続いた。

 北側滑走路に隣接する嘉手納町屋良では、8月が1日平均29・3回、9月が43・7回だったのに対し、運用再開後の7日~27日は68・6回だった。

 沖縄市の知花測定局と山内測定局でも騒音発生回数は約2倍に増加した。同市役所に寄せられる苦情件数も増え、23、24日の両日だけでも13件の苦情が寄せられた。市美里の住民は「小学校付近を低空飛行で戦闘機が飛んでいて、子どもが昼寝できないぐらいうるさい」と訴えた。