県内景況68カ月拡大 増税前の駆け込みも


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 おきぎん経済研究所(東川平信雄社長)は30日、9月の県内景況を発表した。68カ月連続で「拡大している」と判断した。

 【個人消費】スーパー売上高は全店ベースで前年同月比10・2%増、既存店ベースで同8・1%増と大幅に伸びた。前年に台風によって休業した反動増に加え、酒類などで消費税増税前の駆け込み需要があった。家電卸出荷額も冷蔵庫やエアコンなどが伸び同38・8%増となった。

 【建設関連】公共工事請負金額は市町村発注工事などが減少し、同12・5%減の325億3300万円となった。生コン出荷量は同0・7%増、セメント出荷量は同7・9%増だった。8月の新設住宅着工戸数は1683戸で同25・5%増だった。金武町で分譲住宅93戸が着工するなど、分譲は同2・65倍に増加した。

 【観光関連】ホテル稼働率はシティが77・5%で同9・4ポイント減、リゾートが75%で同10・4ポイント減、ビジネスが74%で同10・3ポイント減といずれも大幅に減少した。台風により県内外で被害が出て、キャンセルや予約の伸び悩みがあった。一部のホテルでは、昨年の安室奈美恵さん引退コンサートや県知事選に伴う需要増の反動減もあった。

 稼働率が下がり単価を下げたため、シティとリゾートの客室単価は同7・2%減、宿泊収入も同17・3%減となった。多くの指標がマイナスとなったが、同研究所は「台風など一時的な影響が大きく、入域客数は高水準を保っている」として判断を「良い」に据え置いた。