「ステマ」に厳しい目を モバイルプリンスの知っとくto得トーク[132]


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モバイルプリンス

 

みんなは「ステマ」という言葉を知っているかい? これは、宣伝と分からないように商品を宣伝することだ。

ステルス=隠れた、マーケティング=宣伝活動で「ステルスマーケティング」、略してステマだ。

インスタグラムなどのSNSで有名人が「これは、いいですよ」と、本心で薦めているふりをして、実際はお金をもらって宣伝していることだね。

 

たまに問題になりますよね。
 

モバイルプリンス

 

そうだね。お笑いコンビの芸人が京都市のイベントを宣伝する内容をツイッターに投稿していたが、これが京都市から一度の投稿につき25万円、計100万円が支払われていたことが10月28日に分かった。

お金をもらっているにもかかわらず、ツイート内に「広告・宣伝である」との表記がなかったため、「それはステマではないのか?」と批判が集まっている。

2012年にはほぼ落札できないオークションサイトを運営していた会社の人間が詐欺罪で逮捕される事件があった。

その際、実際に落札していないにもかかわらず「人気ゲーム機を千円で落札できました」とブログでオークションサイトを「ステマ」したタレントたちが多数いて、詐欺被害が拡大するという事件があった。

この芸能人たちの多くは、この事件以降に信用を失って仕事が減ったんだ。

 

以前からステマってあるんですね。
 

モバイルプリンス

 

ステマの問題点は、私たち消費者がステマなのかどうか見極めきれないところにある。

過去に発覚したステマも、会社役員が詐欺罪で逮捕されたことがきっかけで明るみに出た。なので、バレずに「やり通した」というステマもたくさんあるはずだ。

ステマが当たり前の世の中になると、何を信じていいのか分からなくなる。全ての情報を「もしかしてお金をもらっているから、そう言ってるの?」と疑うことになるからだ。

もちろん情報を疑うことは、フェイクニュースを見極める上で大事なスキルだ。

しかし、混乱を巻き起こす要素が増えることをスルーしてはいけない。ステマに対しては、みんなの厳しい目が必要だね。

 

イラスト・小谷茶(コタニティー)

モバイルプリンス

 

こうしたステマの問題点から私たちが学ぶことは二つ。世の中の宣伝について、注意深くチェックし、意識したい。もう一つは「自分が」ステマをしないよう注意することだ。

誰でも有名人になれる可能性がある時代。だからこそステマの誘惑を断れるよう、ステマをすると信頼を失い、周りに迷惑や被害を与えることも知っておく必要があるよね。

 

【プロフィル】

 モバイルプリンス / 島袋コウ 沖縄を中心に、ライター・講師・ラジオパーソナリティーとして活動中。特定メーカーにとらわれることなく、スマートフォンやデジタルガジェットを愛用する。親しみやすいキャラクターと分かりやすい説明で、幅広い世代へと情報を伝える。

http://smartphoneokoku.net/