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「当たり前の風景に」 豊見城で「注文を間違える喫茶店」 認知症の人接客、笑顔あふれ

 【豊見城】認知症の人たちが働く「注文をまちがえるゆいまーるな喫茶店」が26日、豊見城市豊崎の「和だいにんぐオホーツク」で開催された。注文を受け、給仕や接客を務めるのは認知症の4人。注文票の書き方が分からなくなる場面などが数回あったものの、サポーターやお客さんの声掛けもあり、店内は笑顔であふれた。


笑顔でお客さんに給仕する山城則明さん(左から2人目)と、その様子を笑顔で見守る開催者の元麻美さん(同3人目)=10月26日、豊見城市豊崎の「和だいにんぐオホーツク」

 メニューは開店から約2時間で完売するほど大盛況。開催者の元麻美さん(43)は「認知症の方が働くことは特別ではないはずだ。当たり前の風景にしたい」と話した。

 「何も難しいことはない。周りが声を掛けて助けれくれて、おしゃべりも弾んだ。夢みたいな仕事だ」と話したのは、山城則明さん(69)。認知症になってからは「周りに迷惑を掛けている」と気持ちが落ち込むこともあるが、この日は違った。「とっても楽しい。交流を楽しめるだけじゃなくて、立ちっぱなしで疲れたけど働いたという感じがある」と、充実感たっぷりの笑顔を見せた。

 昼食に訪れた與那城タケさん(80)は「素晴らしいイベントだ。お店がゆいまーるであふれている」と話した。同席した糸洲多美子さん(65)も「認知症は誰でもなる可能性がある。でも十分に理解されていない。もっとこの取り組みが進んでほしい」と話し、注文を取り終わった60代の認知症の女性と会話を楽しんだ。一緒に食事していた中井香奈子さん(39)は「今回はイベントだが、継続的な就労の場が必要だ」と話した。

 メニューが全て売り切れた後、開催者の元さんは店内を見渡し、お客さんと会話を楽しむ4人の表情を見ながら「笑いジワがとてもすてきだ。充実感に満ちあふれている。これをイベントではなく、当たり前の風景にしたい」と話した。









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