FC琉球、敵地3連勝 山口に2―1 ロスタイムに勝利もぎ取る


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 サッカー明治安田J2の第39節、FC琉球は3日、山口県の維新みらいふスタジアムでレノファ山口と対戦し、2―1で勝利した。アウェーで3連勝した琉球の通算成績は、12勝10分け17敗で勝ち点は46に伸ばした。順位は15位。次戦は10日午後4時から、沖縄市のタピック県総ひやごんスタジアムで京都サンガFCとのホーム最終戦を行う。

河合、終了間際の千金ゴール

 1―1で迎えた後半、両チームともに、リスクを恐れず「勝ち点3」を取りにいくサッカーを展開した。

 ロスタイムには山口に押し込まれる時間が続いたが、上門知樹が自陣でボールを持つと、そのままドリブルで駆け抜け、相手DFを引きつけた状態で河合秀人に託す。河合が放ったボールは弧を描き、ゴールに吸い込まれていった。

 前半2分、まだ両チームのボールが落ち着かない時間帯に、中盤で風間宏希が長い縦パスを上門に通し、押し込んで先制。その後山口には両サイドからクロスでチャンスをつくられ、37分に同点に追いつかれた。

 後半はホーム5連勝を狙う山口、少しでも順位を上げたい琉球が主導権を激しく奪い合った。トラブルから選手同士でもめ合う場面もあり、ぴりっと張り詰めた空気の中、最後は琉球が勝利をもぎ取った。

 「あの展開になったら、自分の特長を出せる。絶対に決めてやろうとプレーした」と河合は振り返る。J2残留が既に決まり、チームの新たな目標は「勝ち点50」としている。

 選手にとっては、来季J2で戦うチーム内の競争も激しくなっているのだろう。それぞれの思いを胸に、10日の最終ホーム戦へ臨む。


(2)みらスタ(琉球1勝1分け)
琉球 12勝10分け17敗(46)
2―1(1―1,1―0)
山口 13勝8分け18敗(47)

▽得点者 【琉】 上門(14)河合(2)【口】 高井(8)
▽観客 6099人

 樋口靖洋監督(琉球)の話 攻めきったらチャンス、攻めきれなかったらピンチになる。オープンな展開の中で、運よく2点目を取れた。(首里城火災の)悲しい出来事があった。われわれができることは良い試合をして勝利を届けられること。明るいニュースが届けられた。