カナダ代表、逆転勝ち 野球プレミア12 九州選抜と練習試合 沖電勢が攻守躍動


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 野球の社会人九州選抜とカナダ代表の練習試合が3日、沖縄セルラースタジアム那覇で行われ、八回で雨天中止によりカナダが6―3で勝利した。三回裏にカナダがソロ本塁打で先制。中盤から九州選抜が犠打や盗塁を絡めて逆転に成功したが、カナダは八回に満塁本塁打などで一挙5点を奪い、逆転勝ちを収めた。

試合終了後、グラウンドで記念撮影する社会人野球九州選抜とカナダ代表=3日、沖縄セルラースタジアム那覇

沖電勢、チーム底上げに弾み

七回表、2点目となる適時中前打を放ち、一塁へ向かう佐喜眞拓哉=3日、沖縄セルラースタジアム那覇

 社会人野球九州選抜は終盤で惜しくも逆転を許したが、パワーで圧倒するカナダ代表を相手に沖縄電力勢が躍動した。

 まず見せ場をつくったのは、六回裏の守備から出場した捕手の佐喜眞拓哉(真和志高―沖縄大出)。1死一塁で「リードが大きかった」と、走者を一塁でけん制死に仕留めた。七回表の攻撃では1死二塁で初球を中前に運び、2点目につなげた。自身は今春、沖電に入部したばかりだが「チームを引っ張っていける捕手になりたい」と意気込む。

 リードオフマンを務めた宮國汰都(宮古高出)も打撃で貢献した。八回表に左前打で出塁し、犠打で進塁。さらに「先の塁を狙う意識は常に持っている」と三盗に成功し、捕手が捕球できず、もたつく間に本塁も陥れた。身長2メートル超で力のある相手投手からも自身の野球を貫き、「この舞台に立てたのはいい経験。社会人野球の侍ジャパンを目指したい」と高みを見据えた。

 投手陣では、内間敦也(コザ高出)が八回裏に登板した。逆転を許す満塁本塁打を被弾したが、三振を奪う場面もあり「直球で空振りを取ることはできた」と収穫を見詰めた。

 今年は都市対抗野球出場を逃し、日本選手権でも初戦で大敗した沖電。一国の代表と対戦する得難い経験をした選手たちが、チーム力の底上げに弾みをつけそうだ。
 (長嶺真輝)


社会人九州選抜
 000 010 11|
 001 000 05|
カナダ

 (八回雨天コールド)

(社)林、村田、内間―国師、佐喜眞
(カ)ダイクソーン、リッチモンド、マカファー、マルクルンド、ラッツキー、モレケン―デグラン、ホール
▽本塁打 トソニ、マロ、オリモロエ(以上カ)
▽二塁打 八坂、井手(以上社)