経済
沖縄からSDGs

素潜り漁で受注販売 捕獲魚絞り資源保護 素潜りの様子は動画で記録、提供し安全を証明 糸満「萌す」

 海産物輸出の「萌(きざ)す」(沖縄県糸満市、後藤大輔代表)が、顧客の要望に応じて新鮮な魚介類を捕獲・提供する事業を始めている。顧客から注文を受けると、宮古島の素潜り漁師に依頼して必要量を捕獲してもらい、新鮮な状態で発送する。受注のあった分だけを水揚げすることで水産資源を保護でき、持続可能な漁業を実現する。今後は沖縄の新鮮な魚を国内外に発送することを目指す。


宮古島の素潜り漁師と協力して海産物を届ける「萌す」の(左から)大城英一さん、饒平名知一郎さん、後藤大輔代表=10月29日、糸満市

 「萌す」は宮古島で素潜り漁を行う高田和大さんと協力して事業を進める。イラブチャーやミーバイ、伊勢エビなど、沖縄近海で捕獲できる海産物を幅広く扱う。魚種やサイズ、数量など顧客の注文に合わせて、高田さんが素潜りで漁を行う。捕獲するのは成魚のみで、稚魚などは狙わないことで種の保全につなげる。

 素潜り漁の様子は動画で記録し、顧客には注文した海産物と一緒に映像も提供する。普段は見られない素潜り漁の様子を楽しんでもらうのと同時に、適切な手法で捕獲と処理が行われた安全な海産物であることを証明する。捕獲した魚は水中で血抜き処理などを施すため、高い鮮度が維持できるという。

 素潜り漁のため大量捕獲はできず、乱獲を防げる。新鮮で安全な海産物であれば市場価格よりも高値で取引され、漁業者の所得向上も期待できる。

 10月には広東料理の有名店「広東名菜 赤坂璃宮」(東京都)に食材を提供したほか、香港への輸出が決まっている。

 「萌す」でプロジェクトを担当する饒平名知一郎さんは「沖縄の魚の認知度を高めて、海外にも広めたい。県内の漁師と協力して事業を進める」と意欲を語り、大城英一さんは「必要な分量だけを捕獲することで、水産資源を守っていく」と強調した。

(平安太一)









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