社会

首里城火災から1週間 住民「心一つに再建を」 観光客激減も前を向く

火災から1週間となったこの日も、龍潭から首里城を眺める人の姿が見られた=7日午前、那覇市首里

 首里城の火災から1週間がたった7日、那覇市首里の龍潭(りゅうたん)付近には朝から焼け落ちた城を写真に収める人の姿があった。ただ、外国人観光客の姿は少なく、夕暮れ時になると、訪れる人の姿はまばら。首里城周辺の店舗を訪れる人の数も火災前より少なく、火災は生活環境にも影響を与えた。一方、一夜にしてシンボルを失った城下町の人々は、喪失感を抱きつつも「一日も早い再建」を目指し、少しずつ動き出している。

 「明らかに観光客が減った」。龍潭通りでアイスクリーム店を営む尾辻明央さん(54)は嘆く。火災から1週間がたち、通りを歩く人はどんどん少なくなった。これまで、客の7割が観光客だったが「外国人観光客は全く来なくなった。今来てくれるのは、焼けた首里城を見に来る日本人だけ。それもいつまで続くか」と肩を落とす。

 龍潭周辺ではこの日も焼け落ちた首里城を眺める人の姿があったが、発生直後や2日からの3連休と比較すると閑散としていた。

 大阪府箕面市から那覇市の実家に帰省していた二宮万理恵さん(44)は「実家が燃えたみたい」と涙を浮かべていた。5年前、当時小学生だった長女と長男を連れて訪れたのが最後。火災発生日は、当時撮影したホームビデオを見返した。那覇市のふるさと納税を活用したクラウドファンディングでも寄付した。「急がなくてもいい。沖縄の誇りをもって再建してほしい」と要望した。

 11月3日、首里城の再建を願い、自治会内で旗頭の演舞をした首里崎山町自治会。8日以降、首里城の再建に向けて全世帯へ寄付を呼び掛ける考えだ。大城昌周自治会長は「(火災は)ショックだったが、(3日に)青年会などが地域で旗頭を上げたことには感謝しかない。涙を流していても火災が起こった事実は変わらない。心を一つにして一日も早い再建を目指していきたい」と力を込めた。



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