優れた技、広い知識、豊富な経験を持つ地域の人材を「繁多川すぐりむん(優れた人)」として認定する繁多川すぐりむん推進員委員会の取り組みが、今年で10年の節目を迎えた。那覇市の繁多川公民館でこのほど、2019年度の認定式と10周年記念祝賀会が開かれた。これまでの認定者らが一堂にそろい、活動の歴史を写真などで振り返った。
同委員会は地域人材の発掘や活用などを目的に繁多川公民館、繁多川自治会、NPO法人なはまちづくりネットの3者共催で09年に発足した(現在は公民館と自治会の2者)。発足当時の繁多川自治会長だった波平元維(もとしげ)さんは「楽しく、遊び心を持つことを信念に、生きがいを感じてほしいとの思いから始めた」と話した。
10年間で誕生したすぐりむんは97人。これまで「地域助っ人・チイキタシキヤー」「豆腐づくり・トウフジュクイ」などさまざまな分野で認定し、認定者は公民館活動の協力者としても活躍している。12年には当時那覇市長だった故翁長雄志さんも「那覇市の先導・ナーファ ヌ ハタフヤーすぐりむん」に認定された。
本年度は「写真家・シャシントヤーすぐりむん」の宮城ヨシ子さんをはじめ、7人を認定。「民踊・モーイすぐりむん」に認定された宮城須美子さん(80)は「すぐりむんはノーベル賞に勝る。今後も地域に風を送りたい」と喜びを語った。
(中川廣江通信員)