「お客さまは自らつくることが大切」 劇団の成長につながった出来事、理念とは… 劇団四季会長の佐々木典夫さん


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佐々木典夫さん(劇団四季会長)

 会員制の講演会組織「琉球フォーラム」(主宰・玻名城泰山琉球新報社長)の11月例会が13日、那覇市のホテルロイヤルオリオンで開催され、四季代表取締役会長の佐々木典夫氏が「劇団四季の公演活動について」と題して講演した。劇団四季の誕生から、劇団の成長につながった出来事、理念について舞台の映像も併せて語った。

 「キャッツ」や「ライオンキング」などの人気ミュージカルで知られる劇団四季は1953年に、浅利慶太さん(2018年死去)らが創設。1963年にできた日生劇場で、こどものためのミュージカル「日生名作劇場」を始めた。ブロードウェイの「ウエストサイド物語」の出演者を同劇場に招いたことをきっかけに、出演者から踊りを教わって74年に上演したことが、劇団四季のミュージカルの原点だという。

講演に耳を傾ける琉球フォーラムの会員ら=13日、那覇市のホテルロイヤルオリオン

 最後は、俳優、マネジメントスタッフ、テクニカルスタッフが(1)本業(演劇)だけで生活する(2)東京のマーケットに頼らず全国にお客さまをつくる―という劇団四季の理念でつながっていることを紹介。「作品を作っても、客席にお客さまがいないと成立しない」と話し「良い作品をより高みを目指して仕上げることと、お客さまは自らつくることが大切だ」と力を込めた。