那覇市・南風原町環境施設組合(管理者・城間幹子那覇市長)のごみ処理施設「那覇・南風原クリーンセンター」(南風原町新川)内の焼却灰からメタル(金属)を生成する施設で13日午前、火災が発生していたことが16日、同センターなどへの取材で分かった。フォークリフトで荷を上げる際に使うプラスチック製のパレットと、部屋のダクト操作盤などが焼損した。けが人の報告はない。
火は約3メートルの高さまで上がり、火に気付いた作業員が消火器で消火した。同センターは火災の通報をせず、14日に一般の人からの通報を受けた東部消防組合消防本部が確認し火災が発覚した。同センターは消防法で定められた通報義務を怠っていたとみられる。那覇市と南風原町、同組合議会に報告したのも14日だった。
火災発生から2日後の15日、東部消防と与那原署が火災調査に入った。同消防は、焼却灰を溶融炉にかけメタルを取り出す施設で、ベルトコンベヤーを通って冷却されたメタルをコンクリートの土間に落とす際、冷え切らないままのメタルが周辺に飛び散り、近くにあったパレットに着火、延焼した可能性が高いとみている。
同センターでは9月末~10月20日ごろまで全ての焼却炉を点検のために停止していた。その間、本来パレットを置く部屋がいっぱいでヤードに置いたという。仲間好彦所長は「焼却炉が止まっている間は問題なかったが、稼働後も、可燃物を置いてはいけないヤードに可燃物のパレットが置かれていたのが問題」と非を認め「細かい管理体制をつくっていく」とした。
同センターは民間業者が管理していた。副管理者の赤嶺正之南風原町長は「今後、管理を徹底する。まずは原因究明と再発防止策をしっかりやる」と述べた。