「多選の批判受け止め行動」 北大東村長選6選の宮城光正氏 小規模離島で取り組んでいくことは…


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「燐鉱山(りんこうやま)は島の歴史を正しく後世に伝える場として保存、再生、活用に取り組む」と語る宮城光正氏=19日、北大東村役場

 【北大東】19日告示の北大東村長選挙で、現職の宮城光正氏(65)が無投票で6期目となる当選を決めた。宮城氏に今後の村政の重点施策などについて聞いた。

 ―6度目の無投票当選となった。

 「小規模離島で大変厳しい環境の島だが、村民や村職員との対話と協調を基本に、豊かな活力ある島づくりに取り組んできた。責任の重さを感じ、多選の批判も受け止め、行動していく」

 ―重点施策は。

 「情報通信の格差是正に取り組む。沖縄本島から北大東島まで海底光ケーブルを敷設する事業が今年予算化された。ICT(情報通信技術)の活用検討委員会も立ち上げ、2年で計画書を作り、基盤整備をしたい」

 ―農漁業の振興は。

 「ほ場整備は約94%終わった。各ほ場のかんがい施設は22年に完成の見込みだ。南大東漁港北大東地区が完成したので、農業、漁業、観光を絡めて交流できる島にしたい。現在取り組む海水を利用したアワビの養殖など地域資源を活用した新たな産業を創出して雇用を生み出し、地域全体の生産力を上げたい。島の北側の北大東港北地区の環境整備も県に要請している」

 ―福祉の課題は。

 「障がいがある人を雇用するジャガイモやカボチャなど輪作作物の6次産業化の工場整備を進めている。本年度実施設計で、21年度4月のスタートを目指す。障がいがある人も島で自立して生活できる環境を整備する」
 (聞き手・豊浜由紀子)