「武器を捨てて対話を」紛争が続く中で育ったサビルラさんが講演


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平和について講演するサビルラ・メムラワルさん=23日午後、浦添市の浦添社会福祉センター

 2018年度の沖縄平和賞を受賞したNPO法人日本国際ボランティアセンター(JVC)の元職員で、アフガニスタンで平和活動に取り組むサビルラ・メムラワルさん(43)が23日、浦添市の浦添社会福祉センターで講演した。サビルラさんは「武器を捨て、対話することでしか平和は生まれない」と訴えた。

 旧ソ連のアフガン侵攻や武装勢力の衝突など紛争が続く中で育ったサビルラさんは、自身も銃を持ち、兵士になることを夢見た。ただ、2001年の米中枢同時多発テロ後、当時のタリバン政権が崩壊したことを機に、アフガンで活動していたJVCの現地スタッフになった。人道支援に関わる中で平和教育の重要性を痛感したという。

 「ピース(平和)という言葉を使うだけでイスラム国(IS)から狙われる」というが、活動は徐々に浸透。子どもたちが武器にあこがれを抱かせないようにするため、政府に玩具銃の販売を禁止させることも実現したという。サビルラさんは「武器は命を奪うが対話は命を奪わない。平和を願う心を育てる活動を続けたい」と語った。