1500メートルを制したラストスパート 秋季県民体育大会


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 第71回県民体育大会秋季大会は23日、うるま市石川体育館で総合開会式を行い、本格開幕した。陸上は男子1500メートルの外間勇太(那覇市)が3分57秒81で栄冠をつかんだ。

一般男子1500メートル トップでゴールする外間勇太(那覇市)=23日、沖縄市陸上競技場(ジャン松元撮影)

 スローペースの展開なら先頭に出ようと考えていた外間勇太(那覇市)だったが、意外にも全体のペースが速かった。男子1500メートル。スタート時は吉村瑞樹(名護市)に外間や瑞慶覧祐介(那覇市)、大城義己(うるま市)が続く。400メートル過ぎで大城が先頭でレースを引っ張った。

 ペースは落ちない。食らいつく外間だったが「あまり足が残っていなかった」ので、本来なら残り400でかけるはずのスパートを、ラスト200メートルでかける。

 大城を抜いたが、最後の直線は「前方のタイムを見る余裕もなかった」。沖国大2年から1500メートル負けなしのプライドと、力を使い果たして勝利した。大会記録には0・53秒届かなかったが「最低でも優勝だったので」と、肩で息をしながら安堵(あんど)した。

 今春、大学を卒業したが「もっと陸上で勝負したい」と、2年間は仕事よりも走りを優先すると決めた。「育夢舎ランニングクラブ」の支援を受けつつ、沖縄大で指導しながら練習を続けている。

 トラックに立つ他の選手と違う覚悟を決めている外間。「いろんな支援も受けているので結果を残していきたい」と挑戦し続けている。

(嘉陽拓也)