重量挙げで那覇が38年ぶりV チーム力で昨年の雪辱 秋季県民体育大会


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ジャーク最終試技で130キロを差し上げる那覇市の友利和樹。73キロ級で優勝を飾った=24日、沖縄市の美来工科高校体育館

 14市郡が19の採点競技で競う第71回県民体育大会秋季大会は24日、県内各地で採点対象となる競技を終え、男女総合成績で那覇市が148点で2位以下を大きく引き離し優勝した。準優勝には中頭郡、3位に浦添市が続いた。那覇市は女子総合でも39点で頂点に立ち2冠を達成した。那覇市はバレーボール女子で優勝。重量挙げ団体で38年ぶりの頂点に立つなど多くで底力を発揮した。

 1981年以来、38年ぶりに優勝旗が那覇市へ渡った。選手不足で出場すら危ぶまれる時期もあったが、今回は全10階級に出て8階級で表彰台に上がり、昨年1点差で惜敗した島尻郡を2点上回って頂点に。「優勝は歴代監督の悲願。涙が出る」。5年前に就任し、選手集めに奔走した我那覇庸介監督は顔を紅潮させ、興奮を抑えられなかった。

 先陣は61キロ級の幸地祥太と73キロ級の友利和樹。2人とも試技全6本成功で、4連覇を狙う島尻の選手を抑えてトップに立った。

 流れを継いだのが、高校、大学で日本王者になった猛者もいる30歳前後の重量級の先輩たち。競技から離れていたが、優勝を目指す我那覇監督の熱意にほだされ、久しぶりにバーベルを握った選手もいた。2カ月前から毎週月、金の仕事後に県立武道館に集まり、競技感覚を戻して臨んだ。

 7年ぶりに競技に臨んだ山里健城は109キロ級で優勝し「那覇に貢献できた」とうれしそう。名桜大時代に全日本王座に輝いた多和田眞史は6年ぶりの出場で102キロ級2位。「やっぱりやると面白い」と晴れ晴れとした表情だった。

 他と違い、現役の国体選手はいない。細かい階級調整も功を奏し「チームの勝利」と目を細める我那覇監督は「多くの選手を発掘している。レベルを上げて2連覇したい」とさらなる強化を誓った。
 (長嶺真輝)


<重量挙げ>
 (美来工科高校)

 ▽55キロ級 (1)仲本雄太(国頭郡)トータル153(スナッチ65、ジャーク88)(2)冨里拓己(島尻郡)151(68、83)(3)伊藤靖(うるま市)125(55、70)

 ▽61キロ級 (1)幸地祥太(那覇市)190(85、105)(2)平良朝希(島尻郡)175(80、95)(3)安里将一(糸満市)165(75、90)

 ▽67キロ級 (1)森田幸司(糸満市)245(105、140)(2)金城征(那覇市)205(90、115)(3)平良朝太(島尻郡)173(78、95)

 ▽73キロ級 (1)友利和樹(那覇市)231(101、130)(2)津波古充(島尻郡)215(100、115)(3)平良健太(同)215(95、120)

 ▽81キロ級 (1)比嘉貴大(南城市)275(120、155)(2)名嘉祥平(那覇市)217(90、127)(3)平良次悦(島尻郡)216(96、120)

 ▽89キロ級 (1)平良勇祐270(125、145)(2)新崎直哉(那覇市)235(105、130)(3)国場修(沖縄市)140(60、80)

 ▽96キロ級 (1)上原大輝(糸満市)257(115、142)(2)大城雄寛(島尻郡)256(115、141)(3)玉城潔(沖縄市)195(95、100)

 ▽102キロ級 (1)井下陽佑(島尻郡)246(105、141)(2)多和田眞史(那覇市)230(100、130)(3)山城貴明(那覇市)200(90、110)

 ▽109キロ級 (1)山里健城(那覇市)215(95、120)(2)古謝好彦(那覇市)214(95、119)(3)大城優太(豊見城市)208(95、113)

 ▽109キロ超級 (1)高原東(糸満市)235(105、130)(2)中村槙喜(那覇市)215(100、115)(3)与那嶺吉幸(国頭郡)180(80、100)