石橋湛山記念早稲田ジャーナリズム大賞 「真偽検証に意義」 本紙ファクトチェック報道に奨励賞贈呈


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第19回石橋湛山記念早稲田ジャーナリズム大賞で奨励賞の賞状を田中愛治早稲田大総長から受け取る琉球新報の滝本匠東京報道部長(右)=3日、東京都のリーガロイヤルホテル東京

 【東京】社会や文化、公共の利益に貢献したジャーナリストを顕彰する第19回「石橋湛山記念 早稲田ジャーナリズム大賞」(早稲田大学主催)の贈呈式が3日、東京都のリーガロイヤルホテル東京であった。公共奉仕部門の奨励賞に選ばれた琉球新報の「県知事選などを巡るファクトチェック報道とフェイク発信源を追う一連の企画」の取材班を代表し滝本匠東京報道部長が、早稲田大学の田中愛治総長から賞状を受けとった。

 選考委員の山根基世さんは受賞作品について「今回選ばれた作品は、どれも立ち止まって『もう一度考えよう』という思考、内省を促す力を持った作品だ」と評価した。琉球新報の企画について「真偽が定かではない膨大な情報が飛び交う中で、何が信頼できる情報なのかを伝えるのは新聞の大きな役割だ。辺野古新基地問題が争点になっていた県知事選のさなかに(報道を)始めたことはとても意義がある」と語った。

 賞状を受け取った滝本氏は「有権者が誤ったニュースを信じていないかと考えて報道を始めた。誤った情報に基づいて投票すると、本来の民主主義としての1票が機能しないことにもつながる。賞を機会として、今後もファクトチェック報道に一層取り組んでいきたい」と感謝した。