那覇市 移動支援拡充へ 次年度 重症障がい児通学も


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 那覇市は2020年度から、屋外での移動が困難な人の外出をガイドヘルパーが支援する「移動支援事業」を拡充し、小学生から高校生までの重症心身障がい児の通学も対象とする計画だ。身体障害者手帳の1級または2級に該当し、療育手帳のA1(最重度)またはA2(重度)にも該当することが条件。

 市社会福祉協議会など市内の6福祉団体は11月27日、特別支援学校などの児童生徒への通学支援も移動支援事業の対象とするよう求める陳情書を市議会に提出していた。陳情では障がいの重さによる区別はしていない。市の担当者は「陳情を受けて決めたわけではなくタイミングが重なった」と説明した。条件を設けたことには「財政的なものもあるが、まずは特に必要としている方を優先的に支援したい」と説明した。

 市の通学支援は年間約200日を予定している。家から学校やスクールバス乗り場までの移動を支援する。対象となる児童生徒は20人前後とみている。

 通学の交通手段に困っている家庭もあるため、福祉団体の陳情では、放課後等デイサービスの福祉車両などを活用して通学を支援する市独自の制度創設も求めていた。これについて市の担当者は「まだ検討の段階」とした。