ブラックバイトの見分け方とは… 泣き寝入りしないためにできること考える 大学で公開講座


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ブラックバイトに屈せず、給与未払いの問題について店長に訴える場面を寸劇で演じる学生=2日、西原町の沖縄キリスト教学院大学

 学生のブラックバイト問題に取り組む沖縄キリスト教学院大学の玉城直美准教授による公開授業が2日、同大で開かれた。学生らは自身のブラックバイト体験を紹介するだけでなく、泣き寝入りせずに戦う方法やブラックバイトに巻き込まれない方法なども考え、寸劇の中で実践した。

 授業は玉城准教授が受け持つ「国際人権論」の第7回目。6回目まではワーキングプアやブラックバイトの定義がなぜ生まれてきたのか、ブラックな環境とは何かについて学んできた。

 学生らは3~6人のグループに分かれ、寸劇を発表した。土日の有休取得を飲食店店長から拒まれたり、決まった休憩時間を取らせてもらえなかったりする場面を描写することで、ブラックバイトの見分け方を示したグループや、説明通りの給与が支払われず、バイト学生がそろって店長に訴えるなどの対処策を示したグループなどがあった。
 あるグループは担当外の仕事を3日間で40時間もさせられたことから、店長に退職を告げる場面を劇にした。

 玉城准教授は、給与未払いの被害に遭った学生を支援して記者会見を開いた経験なども話し「自分の力だけではどうしようもない場合は周りの支援を受けてほしい。出口も一緒に考えていきたい」と話した。

 また、ブラックバイトの見分け方として「時給が高いのに何度も同じ求人を出すところは怪しい」などと説明。「ブラックバイトに巻き込まれても、自分を責めてはいけない。学ぶ権利を侵害されていないか意識してほしい」と訴えた。