ボクシングの「MUGEN 挑 vol・13」は8日、うるま市の石川多目的ドームで行われた。メーンイベントのミニマム級8回戦は、那覇市出身の仲島辰郎(平仲ボクシングスクール)が2―0でフィリピン同級8位のアリストン・アトンを下した。4連勝中の仲島の通算成績は、13戦11勝(7KO)1敗1分け。女子スーパーフライ級6回戦の平安山裕子(平仲)は1―2でグレテル・デパズ(フィリピン)に惜敗した。1年ぶりの復帰試合となった67キロ級契約6回戦のマーカス・スミス(平仲)は、ヘンディー・ルイス(インドネシア)に3回5秒でTKO勝ちした。
◆強い相手に終始冷静に動き見極める
独特なリズムで強烈なフックを放つアリストン・アトンに対し、仲島辰郎は徹底したアウトボクシングを貫いた。距離を保ちながら好機をうかがい、有効打を重ね続けた。「ここまで強い相手に、落ち着いてやれた。自信になった」と表情は明るかった。
アトンの不規則なタイミングから放たれる重いパンチに「まともにもらったらまずいな」。動きを見極めるために1、2回はガードに徹した。
大ぶりの左フックはかわしながら、回り込んで後ろにスペースをつくる。ロープ際に追い詰められると、クリンチで強打を封じるなど、終始冷静だった。
四回に入ると、左右の連打、左のボディーも決まり畳み掛ける。六回にはカウンターから得意の右ストレートを浴びせた。
「かわしながら攻撃につなげられれば、もっとレベルが上がる」と試合を振り返った。「JBC(日本ボクシングコミッション)でも何でも良いから、ランキング入りを目指したい」と25歳の向上心は尽きない。
(喜屋武研伍)
▽ミニマム級
仲島 辰郎(平仲BS)
判定
アリストン・アトン(フィリピン)