「仕事が自分に合わない」 3年内離職率 高卒50%、大卒41% 全国を上回る沖縄の離職率


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 沖縄労働局(福味恵局長)は11日、2016年3月に卒業した県内新規学卒就職者の3年以内の離職率が、高卒で50.4%、大卒で41.2%だったと発表した。高卒は前年比1.9ポイント減で改善したものの、それぞれ全国平均の高卒39.2%、大卒32%を上回っている。大卒の離職率は前年比1.7ポイント増加した。

 離職率の内訳を見ると、新規高卒就職者の離職率は1年目23.4%、2年目12.8%、3年目13.6%で、新規大卒就職者の離職率は1年目17.2%、2年目13.6%、3年目10.2%だった。(四捨五入の関係で離職率の合計は1、2、3年目の離職率の合計と一致しない)。

 高卒者の離職理由として多かったのが「仕事が自分に合わない」で、「人間関係が良くなかった」「休日休暇の条件が良くなかった」が続いた。大卒者も上位三つは同じ理由だった。

 業種別では、高卒者は医療・福祉のほか、理容・美容などの生活関連サービス・娯楽業で、大卒者は公務・その他と農・林・漁業、教育・学習支援業で離職が多かった。

 同局は、離職率が高い背景にはミスマッチがあると分析している。福味局長は「学生は早い時期に就職活動を始めて、余裕を持って企業の情報収集を行い、職業理解を深めることが必要だ」と話した。企業には「学生が余裕を持って企業を選択できるように、早い時期に求人を出してほしい。採用後は(定着率向上に向け、学校での啓発事業や新入社員の教育や仕事の悩み相談に応じる)『メンター制度』の活用などで定着支援をしてほしい」と求めた。