平安山良馬が今季3勝目 カートレース鈴鹿選手権S 2年連続で年間王者 フォーミュラへ着実前進


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2年連続で年間王者になった平安山良馬(中央)=8日、三重県の鈴鹿サーキット

 カートレースの2019鈴鹿選手権シリーズ(パリラX30)の最終第5戦は8日、鈴鹿サーキットの国際南コース(1周1・264キロ)で行われ、平安山良馬(興南中3年)が13分32秒517で優勝した。平安山は今季3勝を挙げ、昨年に続き年間王者となった。

 今季は、開幕第1戦は予選のエンジントラブルが影響して6位。第3戦はスタートミスでドライビングが乱れて5位。だが、残る第2、4、5戦は1位。昨季も3勝しているが、今季は「速さもアップして全体的に落ち着いてレースに取り組めるようになった」と成長を実感している。別のクラスの全日本カート選手権Fs125では年間7位だった。

 現在、興南中3年。今年は国際大会も経験した。高校生になる来春からは、カートレース最上位、OKクラスに挑戦する。エンジンやシャシーの選択ができるほか、タイヤメーカーが供給先の選手のデータを基に独自開発したハイグリップタイヤを使用できることも大きな特徴だ。

トップでチェッカーフラッグを受ける平安山良馬=8日、三重県の鈴鹿サーキット

 チームの技術や戦略に加えて、ドライバーには精度の高いタイヤマネジメントも求められる。平安山は「さらに速度も上がるけど、タイヤの摩耗も激しいのでラインを外せず、追い越しも一瞬で仕留めないといけない」と気合を入れる。

 カートと平行して、レーシングスクールで結果を残してF4への可能性をさらに広げるため、年内にはフィリピンでマニュアル車の経験値を高めてくるという。中学時代で足踏みせずステップアップできたことに「今年はいい締めくくりができた。所属する『Team EMATY』はスペシャルな人が集まっている。OKクラスはフォーミュラやプロに進むための登竜門なので、しっかり結果を残したい」と語った。