バスケWリーグ トヨタ デンソー下す 県勢躍動


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 バスケットボールの日本女子リーグ(Wリーグ)は14日、沖縄市体育館でデンソーアイリスとトヨタ自動車アンテロープスの試合を行い、トヨタが85―78で勝利した。Wリーグの県内開催は2018年2月以来。トヨタの安間志織(北谷中―福岡・中村学園女子高―拓殖大出)は18得点、デンソーの伊集南(糸満高―筑波大出)は13得点の活躍だった。

 会場には学生を中心に多くの観客が詰めかけ、安間や伊集だけでなく、体をはったプレー一つ一つに大きな歓声が送られていた。両チームの県内試合は2連戦で、15日も午後1時から同体育館で行われる。

安間 強気の攻めで流れ

アグレッシブな動きで活躍したトヨタ自動車アンテロープスの安間志織=14日、沖縄市体育館

 地元開催で気負いすぎた安間志織は、試合開始約4分でファウル3つでベンチに下がったが、気持ちを切り替えた後半は、持ち前のアグレッシブな攻めで流れを引き寄せ、逆転勝利を呼び込んだ。

 熱くなるのは強みだが、課題の一つ。「先週の試合でも同じミスをしたので、前半のことは忘れて切り替えた」という。第3Qで波に乗ると、決定率の高い3点弾やフリースローで一気に畳み掛けて勝ちきった。

 試合後、「デンソーの伊集さんを警戒して波に乗らせないことを意識した。マッチアップもできて楽しかった」と手応えを実感していた。地元の大歓声に「選手としても気持ちが乗るし、いいプレーをすれば喜んでくれる。モチベーションも上がった」とうれしそうに語った。

伊集 敗戦も声援に感謝

同じ県出身の安間志織(手前右)に対し厳しいディフェンスを見せる伊集南=14日、沖縄市体育館

 後半に「勝ち試合だったのに引いてしまって止められなかった」と逆転を許したデンソーの伊集南。「あしたは攻守でもっとアグレッシブにいかないといけない」と少し悔しそうに語った。

 シュートを決めた直後の大歓声に「高校時代を思い出す」とテンションが上がったという。後半、トヨタの安間に手こずったが「個人的には(その活躍が)うれしかった」と、勝敗とは別に楽しんだ様子。

 伊集にとっては、Wリーグのデンソー在籍7年目で初めて、地元でプレーすることができた。「県協会などのおかげでこのコートに立てる。試合を通して子どもたちのモチベーションが上がり、Wリーグに挑戦する選手が増えてほしいと思う」と語った。