スナギンチャク3種を新種確認 琉球大の喜瀬氏ら発表 深海に生息、ヤドカリに付着


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鳥羽水族館で飼育していた種(鳥羽水族館提供)

 琉球大大学院生の喜瀨浩輝さんや同大理学部のライマー・ジェームズ准教授らの研究グループは16日、三重県鳥羽水族館で飼育されていたヤドリスナギンチャクと、オーストラリア東部で採集されたヤドリスナギンチャクの計3種を新種と確認したと発表した。

 ヤドリスナギンチャク類は深海に生息し、オキヤドカリ類が背負う巻き貝に付着する。次第に貝殻を溶かし、最終的にはヤドカリ類がスナギンチャクだけを背負うユニークな共生関係にあることから、今後生態の研究を進めるとしている。

 新種と確認されたのは三重県鳥羽水族館「へんな生き物研究所」で飼育されていたヤドリスナギンチャク類1種(体長約15センチ)、オーストラリア東部の航海調査で採集された2種(体長約10センチ)。鳥羽水族館で飼育していた種は和名「ヤドカリスナギンチャク」と学名で報告した。オーストラリア東部で発見した2種は「カンムリヤドカリスナギンチャク」「ベニヤドカリスナギンチャク」と名付けた。