辺野古沖サンゴが減少 自然保護協会「埋め立て工事が影響も」 被度が5月から2・5ポイント低下


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辺野古沖に広がるサンゴを観察する調査員=19日午前、名護市辺野古(日本自然保護協会提供)

 日本自然保護協会は19日、名護市辺野古沖でサンゴ礁の生態系調査「リーフチェック」を行った。海底を生きたサンゴが覆う割合を示す被度は水深6メートルの地点で42・5%となり、今年5月の調査よりも2・5ポイント低下した。同協会の安部真理子主任は「全体的には健全な状態だが回復力は落ちている。埋め立て工事が影響している可能性がある」と述べた。

 調査は協会とヘリ基地反対協議会ダイビングチーム・レインボーのメンバー10人が、米軍キャンプ・シュワブの辺野古崎から沖合約1・6キロの臨時制限区域外で実施した。

 安部主任によると、サンゴの被度は40~60%程度が健康とされ、今回もその範囲だった。一方でサンゴのうちミドリイシとスナギンチャクにわずかな白化が確認された。2018年の調査では被度は50%だったといい「工事による土砂の流入、海流や生態系の変化でサンゴが弱っている可能性がある」と指摘した。