五輪聖火リレーはケラマブルーの海をどうやって渡る?


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座間味村ではケラマブルーを舞台に、サバニで聖火をつなぐ。参加予定の「ざまみ丸チーム」=6月30日、座間味村古座間味ビーチ(座間味村提供)

 【座間味】来年5月2日に首里城公園からスタートする東京2020オリンピック聖火リレーで、座間味村ではケラマブルーの海を舞台に、サバニで聖火をつなぐ。

 同村では2000年から年1回、サバニによる帆走レースを開催している。サバニの伝統継承と海の素晴らしさを発信することが目的で、毎年6月末ごろ、島の子どもから大人まで参加し、海上で熱戦を繰り広げている。島ではすでに文化となりつつある行事で、今回聖火をつなぐ手段に選ばれたことに島内からは歓喜の声が上がっている。

 「まさか座間味の海を、サバニで運ぶなんて」。少し戸惑いがちに話したのは「ざまみ丸チーム」所属の宮平譲治さん(47)。サバニでの聖火リレーに参加する予定だ。「聖火リレーを通して、サバニの伝統と座間味の海のきれいさを伝えたい」と意気込みを語った。

 聖火リレー参加の喜びを爆発させているのは、座間味中学校の生徒たちだ。中学生は第1回大会から帆走レースに参加しており、今回の聖火リレーにも参加予定だ。新垣剛志校長(54)によると、知らせを受けた生徒たちは大きな声を出したり飛び跳ねたりして喜んだという。新垣校長は「もう目の色が変わっている。すぐにでも練習したいらしい。一生に一度の思い出だ。正直、うらやましい」と言って笑った。