「つらい時、悲しい時、ひとりで悩まないで」 日曜の深夜、電話で子どもたちに寄り添う


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「子ども電話 童神」の田里友邦理事長(右)と同法人のパンフレットを店頭に置いて協力しているジュンク堂書店那覇店の森本浩平店長=那覇市牧志の同店

 「つらい時、悲しい時、悔しい時、寂しい時、ひとりで悩まないで! 『誰かと話したい』、そんな皆さんからの電話を待っている」と子どもたちに呼び掛けるのは、県出身で福岡県在住の一般社団法人「子ども電話 童神(わらびがみ)」理事長・田里友邦さん(36)だ。電話を受けるボランティアが子どもたちの話に耳を傾け、気持ちに寄り添い、一緒に考えている。

 「子ども電話 童神」は、子どもたちの「電話による心の居場所」をつくることを目的に、2018年に設立した。子どもたちが不安や孤独を感じやすいとされる時間帯に合わせ、おおむね18歳以下の子どもたちからの電話を無料通話で受けている。

 田里さんは11年に産業カウンセラーの資格を取得した。自殺予防を目的とした法人や子どものための電話相談「チャイルドライン」でもボランティアとして活動してきた。全国の自殺者が減少する一方で19歳以下の自殺者は増えていることを知り、チャイルドラインの時間外である深夜や年末年始などに活動している。

 田里さんは「みんなが楽しんでいる時間帯ほど孤独感を味わっている子どもたちに、手を差し伸べたい。つらい時に限らず、どんなことでも遠慮せずに電話してほしい」と話している。

 「子ども電話 童神」は(電話)0800(080)4343。対応時間は毎週日曜日の午前10時~午後4時と午後9時~翌午前7時。クリスマスイブ、クリスマス、大みそか、元旦は午後9時~翌午前7時。詳細は同法人ホームページhttp://warabigami.org/
 (中川廣江通信員)