女子西原、初戦で涙 千葉経大付属に57-70 バスケウインターカップ


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 バスケットボールの全国高校選手権(ウインターカップ2019)は23日、東京都の調布市武蔵野の森総合スポーツプラザなどで開幕し、1回戦に臨んだ県代表の女子西原は千葉経済大付に57―70で敗れた。持ち味のオールコートプレスが機能する場面はあったが、外角シュートの確率が試合を通じて上がらず、流れをつかめなかった。男子豊見城は24日午後2時から同会場で福島東稜と対戦する。

欠いた決定力 消えた持ち味

オールコートプレスで前から激しい守備を仕掛ける西原の知名祐里(中央)と呉屋果鈴(右)=23日、東京都の調布市武蔵野の森総合スポーツプラザ

 シュートがことごとくリングに嫌われた。武器のオールコートプレスで相手に32本ものターンオーバーを誘発させたが、シュート成功率がわずか19・8%で、20点に達するクオーターは一つもなし。「シュートが入れば流れもきたんだけど」と肩を落とす崎浜秀勝監督。不完全燃焼な内容に、選手たちの目からは涙が止まらなかった。

 序盤から激しい守備を展開し、8―0と抜け出した。しかし、ここから攻撃が一気に停滞。エース知名祐里のドライブを警戒され、知名が周囲にパスを回すが、フリーで打っても外角シュートが決まらない。ハーフタイムで「中を攻めていこう」(宮里野乃子主将)と内外からの打ち分けでリズムをつくろうとしたが、後半も成功率は伸びなかった。

 シュートが決まらず相手のプレーが止まらないため、オールコートプレスの効果が薄れ、守備から流れをつくる西原らしいバスケは鳴りを潜めた。

 シュート成功率が3割以下だった知名は「フィニッシュを決めきれず、自分に責任がある」と悔しそう。宮里主将は夏の全国総体で県勢女子23年ぶりの8強入りを果たしたことを念頭に「上にいけるという気の緩みがあったと思う」と精神面を敗因に挙げた。

 目指していた“夏超え”の4強入りはかなわず。宮里主将は「支えてくれた親や先生に結果で恩返しがしたかった…」と涙をぬぐう。3年生は引退となるが、後輩たちに「つながりのあるバスケで、もっといい記録を残してほしい」とエールを送った。

(長嶺真輝)