「沖縄再興のシンボルに」 玉城知事、首里城再建で方針発表


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
玉城デニー知事

 沖縄県の玉城デニー知事は26日の記者会見で、首里城復興に向けた県の基本的な考え方を発表した。首里城に象徴される琉球の歴史・文化の復興に取り組むことを掲げ、正殿の早期復元と段階的公開、火災の原因究明、防火・施設管理体制の強化に加え、琉球文化の復活と国内外への発信など、七つの柱を基本に再建に取り組む。2020年1月に有識者会議を設置し、年度内に再建に向けた県の基本方針をまとめる予定。

 玉城知事は「一日も早い首里城の復興に向け、今後は有識者による議論や県民の声を踏まえて県の基本方針などを策定し、積極的な取り組みを進めていく」と述べた。

 七つの柱は(1)首里城の早期復元と段階的公開(2)火災の原因究明、防火・管理体制の強化(3)文化財等の復元、収集(4)伝統技術の活用と継承(5)琉球文化のルネサンス(復活)(6)世界遺産としての首里城を中心とした歴史的環境の創出(7)歴史の継承と資産としての活用。

 一方、首里城の所有権に関しては、玉城知事は「現段階でどうこうというのは考えていない。10年先、20年先にさまざま議論が出てきた段階で(国と)話し合いをすることもあるだろう」と述べ、現段階での国との協議を否定した。【琉球新報電子版】