キングス(男子)圧倒V 松田攻守でけん引 全国U15バスケ予選


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鋭いドライブを仕掛けるキングスU15の松田悠之介(右)=27日、名護中学校体育館

 バスケットボールの全国U15選手権プレ大会の県予選は27日、名護中学校で男女の決勝を行った。男子はキングスU15が高江洲中を83―65で破って頂点に立ち、女子は松島中が伊良波中を59―38で下して優勝を飾った。男女の優勝チームは来年3月26~29日に東京都調布市で行われる本大会に出場する。同大会は今回初開催で、中学校、地域のクラブ、Bリーグのユースチームが同じ土俵で頂点を競う。本年度をプレ大会に位置付け、来年度から定期開催される。

松田 攻守でけん引

 第2クオーター(Q)の4分が経過し、8点のビハインド。ここでキングスU15の司令塔、松田悠之介がコートに入ると悪い流れが一変した。「自分がいる位置を知らせたり、ミスした仲間を励ますために声を出すようにした」。自らのシュートや回りを使うパスで攻撃をけん引。リバウンドにも活発さが生まれ、ハーフタイムを挟んでチームで連続23得点を挙げるなど圧倒した。

 新人、選抜、県総体と3冠を達成している玉城中と同日開催の準決勝で当たった。長時間プレーした先発5人の疲労がたまり「足が止まっていた」(山城拓馬コーチ)とリバウンドやルーズボールが取れず、序盤は流れがつかめなかった。

 しかし松田がチームに刺激を与えると、守備とリバウンドの強度が高まり、点取り屋の宜保隼弥や平良宗龍らが呼応するように内外から得点を重ねた。高江洲のエース佐渡山楓らの活躍で第4Qに一時4点差まで詰め寄られたが、高さの利点を生かした落ち着いた試合運びで勝ちきった。

 目指すは全国の頂点。「自分で攻めることはできたから、あとはアシストを増やしたい」と成長を誓う宜保。松田は「守って、走って、沖縄らしいスピード感あふれるバスケで優勝したい」と気合を入れた。 (長嶺真輝)