【うるま】長い間、市民に愛されてきたうるま市喜屋武の平和食堂が28日、惜しまれつつも約45年の歴史に幕を閉じた。建物の老朽化が理由だという。店長の城間和子さん(80)は「お客さんとの人付き合いが勉強になった。みんな残さず食べてくれた」と感謝した。
建物自体は65年前からあるが平和食堂が開店したのは約45年前。元々は別の人が経営していた。城間さんは当初従業員として働き始め、のちに店長となった。それから約35年間店を切り盛りしてきた。
ほとんどのメニューが500円以下とお手頃な値段で、特に人気だったのが三枚肉やポーク、卵焼きが入った「おかず」。地元住民だけでなく市外の人もよく来店した。閉店当日、浦添市から訪れた島袋清助さん(72)は10年来の常連で「何でもおいしかった。もう食べられないと思うとさみしい」と名残惜しげに語った。
城間さんは今後について特に決めていないというが「まずは家の片付けや掃除がしたい」と笑った。