月桃の甘い香り 健康願い、伝統行事ムーチー 沖縄県内の製菓大忙し


社会
この記事を書いた人 問山栄恵
月桃の葉に餅を包むなどムーチー作りに追われる職人=2日午前、那覇市松尾の松原屋製菓

 2日は旧暦12月8日の沖縄伝統行事「ムーチー」の日。沖縄県内で家族の健康や長寿を願い月桃(サンニン)の葉で餅を包むムーチーが食される。那覇市松尾の市場本通りにある松原屋製菓では、同日午前5時から従業員とその家族らが総出でムーチー作りを始めた。餅を蒸したり、葉で包んだりと大忙しだった。

  松原屋製菓には年末からムーチーの注文が殺到し、2日までに約3万個を作ったという。工場長の中山武宗さん(38)は「お客さんが『おいしい、買って良かった』と思ってくれることを想像して作っている」と話した。

  店頭には白餅、黒糖味、紅芋味の3種類が並び、店内は出来たてのムーチーを買い求める客でにぎわった。横浜市から帰省中の上原智広さん(51)は全種類のムーチーを購入。「久々の帰省で、出来たてのムーチーを食べられるので楽しみだ」と笑顔をみせた。【琉球新報電子版】