[日曜の風]おばちゃん党終了 “お節介”これからも


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 新年おめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。

 昨年末、ひっそりと「全日本おばちゃん党」を閉じました。2012年9月に、当時与党だった民主党代表選と、野党第一党だった自民党総裁選が同時期にあり、何気に観ていたテレビの画面が、「カラス(黒)とスズメ(茶)とハト(灰)」の集団にしか見えず、「オッサンによるオッサンのためのオッサンの政治やなぁ。おばちゃん党でも作ったろか(笑)」というFacebookの自分のウォールへ書き込み、友人たちがその通り!と反応してくれたことから、ノリとシャレで始めることとなりました。

 目的は二つ。一つは、おばちゃん全体の底上げ。Facebookという無料のツールを使い、井戸端会議を通じて、学び、相互理解をしていくもので、対等な関係性の中での対話がベース。

 二つめは、オッサン社会に愛とシャレでツッコミをいれること。男女平等が法的には定められ、世の中は一見そのように見えますが、女性は意思決定の場で数が少なかったり、排除されたり、政治を語ることすらできないということが残っているなか、シャレで刺していこうというものでした。

 ここでいう、オッサンとは上から目線で独善的、悪いことがあっても決して謝らない人です。簡単にいえば「ありがとう」「ごめんなさい」「おめでとう」の言えない人。おばちゃんはその対極にあって、困った人を見たら放っておけない人と定義してきました。おばちゃんと手を取りあって頑張れるおっちゃんは仲間、オッサンの仲間をオバハンと呼んできました。

 ゆるやかにつながってきたおばちゃん党でしたが、私自身が最近はいろんなことでバタバタしていて、あまり関われなくなってきました。自分が始めたものは自分の責任で閉じる、という決断をしたのが昨年11月半ばで、6000人を超えるおばちゃん仲間にもご理解をいただきました。

 これからは、おばちゃん仲間がそれぞれの場所で、必要なお節介を続けてくださることと信じております。7年間、いろいろありましたが楽しかったです。

(谷口真由美、法学者)