「出撃の島にするな」「沖縄がミサイル攻撃の対象になる」 自衛隊中東派遣反対で集会


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
緊急集会で自衛隊の中東派遣やP3C哨戒機出撃に反対し拳を挙げる参加者=10日午後、那覇市

 米イラン両国の緊張状態が続く中東海域に海上自衛隊を派遣することに抗議する集会が10日、那覇市の県民広場であった。政府は11日に海自那覇基地からP3C哨戒機部隊を派遣することも決めており、約100人の参加者は「沖縄を出撃基地にするな」「米国の戦争への加担をやめろ」などとシュプレヒコールを上げた。

 集会は沖縄平和運動センターが開催した。比嘉京子センター副議長は「中東派遣は攻撃を受けた自衛隊が、武力攻撃する道を開くための暴挙」と指摘。「憲法に逆行し、既成事実を自衛隊に与えるような行動に対して反対の声を上げよう」と呼び掛けた。

 県議会会派おきなわの瑞慶覧功会派長も「自衛隊派遣は日本が米国と一緒になって戦争することと同じ。日米の基地が集中する沖縄はミサイル攻撃の対象になり得る」とし、派遣反対を訴えた。参加した浦添市の知念秀安さん(72)は「日本を戦争の時代に戻そうとする政府の決断は絶対に許されない」と話した。